読後萌える、というより哀しくなってる これだけレビューあるなかで細かい表現についてはいろいろあるとして。 はたして十亀はあまりにも打算的、かつ自捨的に万が自分に近づいてる事に気づけているんだろうか、と。 でも三十路のゲイで、そもそも出会いからして最悪なノンケの高校生がうまいこと横で抱かれてるなんてファンタジー、普通信じないだろうけど。 そうなると自分を断って女の子と話してる万を見るのは諦め含む覚めた哀しみになる。 もし、そんなファンタジー信じてるような人なら大混乱だけど、たぶんそういう展開になるには十亀は大人過ぎる。 そして自爆的な策略をかけておきながらいつの間にか抱かれてる事に安心感を覚えつつある万。 彼がおぼえてる感情はたんなる父親にたいする子供のように寄り掛かるものなのか、単なるミイラ取りがミイラなのか。 正直言って、この一巻にはまだお互いがお互いにとってなんなんだ。というところにもついてなく思う。 どの位時間かけてこれをどこにもっていくんだろう。 そしてそこまでちゃんと本は出るんだろうか。 いろいろ不安。【This item is excerpted from "http://www.chil-chil.net/top/". 】
成功と挫折と愛と友情のストーリーを作者様独特の世界観で描かれていますね。 実力はあるのに自由奔放さが仇になって仲間から見放されつつあるニックと、そんな彼から迷惑ばかりかけられる事を疎ましく思いつつもどうしてもほってはおけずいつも彼の面倒を見る事になってしまう同じバンド仲間のビリー。 そんなビリーに想いを寄せつつ、だからと言って友達以上にはなれないもどかしさから排他的な道をたどるニックですが、同姓同士の友情と恋愛の境目、そのぎりぎりのラインを超えるか超えないかのきわどい駆け引きともいえるそのバランスが良い。 最初は海外もののお話だと言うこともあってか少々とっつきにくい作品だなと思ったりもしていたのですが、何度か読み返しているうちに作者様の描く独特な世界観に引き込まれる自分を自覚しました。 音楽と友情と…どちらも大事なものだけれど、そのどちらかを選ばなければならないとき、どちらを選択するかで進む道は全く違ったものになる気がします。友情か仕事か…果たしてビリーはどちらを選ぶのでしょうか?濃厚な絡みは無いけれども小道具の使い方が上手いからなのか、なんか無性にエロいろっぽい。(This item is excerpted from http://www.chil-chil.net/top/. )