この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
4.05

1701件の評価

5.0

31巻まで読みました

このレビューにはネタバレを含みます。

いやもう死ぬほど面白い。どハマりしたマンガ。
公式のキャッチコピーが「冒険・歴史・文化・狩猟グルメ・GAG&LOVE!!ホラー・シェフの欲張り和風闇鍋ウエスタン」というなんのこっちゃ状態なんだけど、読むと「なるほど確かに」となることうけあい。
基本は金塊を巡る冒険活劇なんだよ。でもギャグ半端ない上に、その笑いどころが後の伏線にサラッとなっててあなどれないのよ。んで土方歳三とか出てきちゃうし日露戦争だし、史実をなぞったり、アイヌの文化に触れたり、色んな狩の仕方を学べたり、急にサスペンスとかホラー風味になったり、主人公杉元が様々なグルメリポート繰り広げたり、欲張り過ぎるマンガ。

キャッキャウフフしてた仲間(?)同士が死闘を繰り広げたかと思えば、超感動シーンが下の話でかき消されて涙引っ込む、「俺たちは何を見せられてるんだ」が絶え間ない。アオリ文も「胸糞エンターテインメント」とかパワーワード量産してるので、単行本になると読めないのもったいないね。

個人的には杉元がアシリパさん呼び、アシリパさんが杉元呼びなのが本当に好きだし、アシリパさんのことになると無条件で最強セコムになるの萌える。そして、山や川など背景の描き込みがエグいほど凄い。ただ皆が佇んでるだけの絵でも息を飲むほどのシーンが多々ある。動物もリアルながら可愛らしい(大半がチタタプやオハウになるが)。

個人的には100話目の「大雪山」が神回。いや神回だらけなんだけれども。

とにかく読んで欲しい、の一言に尽きる。エグい回で「だからこの作品人に勧められないんだよ!」とコメントが阿鼻叫喚になることもあるので、好きだけど周りにはおすすめできない隠れファンも多い…のかもしれない。

終盤は分かっていながらも壮絶すぎてどのキャラも魅力的なだけに辛いけど…

この作品を書く時に野田カムイは沢山のアイヌの資料やマキリなどを貯金が尽きるほど自腹で買い集めたそうです。
還元とか感謝ってのも込めて。
売れたからではなく、売れるかどうかも分からない、前作の『スピナマラダ』は打切という状況で…
この作品の面白さはこういう膨大な資料や努力や真摯な姿勢に裏打ちされているのだ、と改めて実感。

面白い!

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