青春漫画の旗手が贈る思春期の眠れない夜。『富士山さんは思春期』『猫のお寺の知恩さん』で一瞬のきらめきのような思春期を描ききったオジロマコト最新作は、能登を舞台に描かれる“眠れない”高校生の思春期の夜。不眠で悩む男子高校生・ガンタは同じ悩みを抱えるイサキと出合い、放課後に学校の今は物置になっている天文台で、つかのまの眠りと、秘密を共有するという不思議な関係が始まる…… 読めば明るく笑えて、そして彼らと一緒に心地よい眠りに誘われます。そしてまっすぐに、男の子と女の子の、友達から恋愛への初々しさを描きます。<あなたの眠れない夜にも、きっと意味がある>日本人の4人に1人は睡眠障害を抱え、10代の不眠症も急増していると言われる現代、くたびれているのに眠れない、つらくながい夜に「もうひとりぼっちじゃない」と言ってくれる作品です。※インソムニア=不眠症
【電子限定!雑誌掲載時のカラー扉&おまけマンガ収録&連載単話版から大幅加筆修正あり!】かつて、ハッピーを追い求めあまたの男たちと20代を暴走した女がいた。彼女の名はカヨコ(旧:シゲカヨ)。恋に恋した時代もあったけど、フツーでまじめな男タカハシと結婚し、気づけばまさかの15年。だが…しかし!!カヨコにぞっこんだったはずのタカハシから、突然「好きな人と付き合いたい」と離婚を突きつけられる……!45歳、専業主婦。子供なし、スキルなし、金なし。別れたくないのは、愛してるから? 生活を失いたくないから?大大大ピンチの崖っぷちで、カヨコはふたたびハッピーを求めてさ迷いはじめるのであった!※おまけマンガは2017年に掲載された「後ハッピーマニア」プロトタイプ版のフィール・ヤング本誌9月号の再掲載記念で描かれた紙の単行本未収録マンガです。
翼を持つ住人が住むトリマニア共和国に留学に来たあかりと住人たちの日常コメディ系漫画。 基本はコメディで進んでいき、そのギャグが何とも言えないニヤケを読者に渡してくれる。特にカラスの紙芝居回は毎回神すぎる。嫌と言えない優しいカラスの性格も素敵。 コメディだけじゃなくて、ちゃんと人間の黒い部分とかやるせなさとか恋愛の切なさとか忘れたくないこととかをしっかり丁寧に描いてる。だからいつも読むたびに胸にキュッとなるものが押し寄せる。 特に、元彼が忘れられないあかりに思いを寄せるハトの切なさは見てるこっちが苦しくなる。そして。マローネとカモメとカラスの幼馴染み三角関係も切ない。それぞれが受け入れてあげられない思いや届かない思いを抱えていて、それに気付かぬふりをしてしまう…大人だから闇雲に好きだとか付き合ってだとか言えない、そんなもどかしさとかもひしひし伝わってきて切ない。 ひとりひとり?一羽一羽?とにかく個性が光っているので、読めば全員を好きになって、全員を応援したくなること間違いなし。
by れとれとさん (961)プリンターから生まれた新種の生物と同居はじめました。いつかどこかの未来で、生体プリンターから出力されたすこしふしぎ(SF)な生物と暮らすショートコミック。【目次】第1話第2話第3話第4話第5話第6話第7話第8話第9話第10話第11話第12話第13話第14話第15話第16話おまけ1おまけ2電子限定特典
2巻既読。 ユルい日常の外側に見え隠れするハードな世界観。 おまけが本編(?) 近未来の日本、柴犬を作るつもりがなぜかモチモチの謎の生き物を生み出してしまった主人公の佐藤。 モチモチの謎の生き物は生物的に「プリンタニア・ニッポン」と名付けられ、佐藤は「すあま」と命名しペットとして飼い始めます。 いきなり日本の近未来っぽい世界が提示され、その背景の説明はひとつもないので、世界設定は佐藤の暮らしぶりや置かれている状況から推測するしかありません。 察するに暮らしのほとんどをコンピュータに管理された閉鎖世界、ディストピアでしょうか。 そんな作品にありがちなダークな描写は一切なく、ただひたすら佐藤とすあまのほのぼのした暮らしが描かれます。 『ゆけ すあま』は可愛くて和みました。うちにもプリンタニア・ニッポンほしいです。
by せーふぁ (1046)安倍吉俊の漫画作品。 イラストレーターが漫画を描くと大体は雰囲気漫画となりますが、本作もそのご多分に漏れず、内容というよりもテロテロとした雰囲気を味わうものになっています。 雑多な線が特徴な絵でどこか儚げな雰囲気がありますが、基本はギャグ漫画です。 また、本作はメディアミックスされた作品で、漫画の連載中にWOWOWでアニメ放映されており、WOWOWノンスクランブル枠が青春の人にはたまらなく懐かしい作品と思います(私も含む)。 アニメの内容は記憶に残ってないですが、最終話のエンディングテーマだけはなぜか印象に強く残ってます。 名曲ですがカラオケで歌うとドン引きされるレベルでテンションの低い曲ですし、アニメも今見ると特に作画がいいわけでもなし、もう一度見たいとは思いますが、途中で飽きる気がします。 舞台は一応、近未来となっていますが、主人公が下宿しているのは下町の銭湯であり、未来を想起させる描写はないです。 宇宙人(と言ってもほとんど見た目は地球人と変わらない)が地球人と同居している世界が舞台。 巨大なクレーターや、宇宙船の存在が言葉の端々で登場するのですが、宇宙人がいつ、何の目的で地球にやってきて、どういった経緯で一緒に生活しているのかについては言及されず、ただ、地球人と宇宙人が一緒に地球に住んでいると、どうやらそういう世界が舞台です。 主人公は貧乏な予備校生・茅ヶ崎まゆ子と、地球人によって最下層「_7」に格付けられたアンテナのない宇宙人・ニアで、物語の開始時点で一緒に住んでいることとなっていて、毒舌を吐きあっています。 破天荒なニアと、常識人だがたいそう貧乏なまゆ子の苦労の耐えない日常を描いたドタバタコメディ作品です。 社会風刺しそうで風刺せず、雰囲気で感動させてきそうで感動作にせず、物語が始まりそうで始まらずに終わった感があります。 ギャグ漫画ですが、ゲラゲラ笑える内容でもなく、今あらためて購入して読むほどのものでもないと思います。 斯く言う私自身も本書を捨てる機会は多々あって未だに大事に取っているわけで、雰囲気が好きな人はいると思いますが、それ以上にどこか人を引きつける作品だと思います。
by うにたべたい (528)