吉祥学苑中等部3年4組の担任教師・鬼塚英吉は、同僚の勅使川原に拳銃で撃たれ入院中。ところが、驚異の回復力で病院を脱走! 調子に乗りすぎて2週間ほど身を隠すハメになり、久し振りに地元・湘南に戻る。そこで児童養護施設の職員・白鳥あやめと出会い、施設に泊めてもらうことになり超ゴキゲン! 残念なことに鬼塚は、大殺界より最悪な2週間が待っていることを、まだ知らない……。
週刊少年マガジンで連載し爆発的な人気があったGTO、その連載終了から7年越しの外伝。 GTO本編中に、テレビ番組で「生徒を生き埋めにしかけたことがある」ということを語って問題になったエピソードがあるのですが、本作はその事件のほとぼりが冷めるまで、実家のある湘南に鬼塚英吉が身を潜めるところから始まります。 その間、冬月あずさから、知り合いの勤めている養護施設で子供たちと共同生活をしないかと持ちかけられるのですが、そこの子供たちが曲者揃いで、鬼塚はその施設の子供たちが抱える問題にジャーマンをかますという展開。 基本的には舞台が変わっただけで、GTO本編と同じ流れになります。 ただ、こちらは児童虐待を扱う展開が多く、身体的、心的、性的に一方的な苦痛を味わっていた、あるいは味わわせようとされているという重い内容が多いように感じました。 また、そのため子供の心のひねくれ様もこちらの方が強く、理不尽に鬼塚がキレて感情的に解決することが多い印象です。 GTOに比べると各ストーリーでスッキリすることがあまり無かったように思います。 また、GTO以上に"湘南純愛組"のキャラやストーリーが絡んできます。 特にメインヒロインの1人は湘南純愛組からの引き続きなので、読んでいた方が良いかと思います。 なお、GTOは読んでいないと状況が分からなくなるため、必須で読んでおく必要ありですね。 面白かったですが、GTOに比べると生徒の事情は深くなったもののストーリーの作りとしてはダウンした印象です。 ただ、本編終了後も鬼塚英吉の活躍が読めるのはうれしかったです。 GTOを読んで面白かったら、併せて読むのをおすすめします。
by うにたべたい (528)藤村コウの日常は、ある日突然に崩壊した……。交通事故で両目に大怪我を負ってしまったコウ。手術のすえ失明は免れるが、その眼には不思議な“何か”を認識するチカラが宿る。時を同じくして、眼球収集家の異常殺人者(シリアルキラー)の魔の手がコウに忍び寄る。そして、殺人者を追う謎の美女たち……。『エデンの檻』の山田恵庸、青年誌初登場となる本作は謎が謎を呼ぶ“異能サスペンス”。よりキケンに、より刺激的に!