東京の大学に通う地味な女・山田雅美には、ある秘密があった。雅美は夜になると魔法がかかったように美しく変身し、男達に性を捧げるデリヘル嬢・ミヤビになるのだった!現代を生きる一人の灰かぶり姫の物語が、今始まる!
心に響く物語がここにある――壮大な世界観で紡がれる、超本格ファンタジー始動!! まだ自分の運命を知らない姫と、“桃”の衝動に付き従う少年――二人が出会うとき、壮大な冒険の扉が開く!! 外の世界に憧れを抱く姫・サルトリーヌは、旅人・ミコトに外の世界へ連れ出してほしいと願う。そんな時、強大な力を持つ“鬼”と呼ばれるものたちが城に攻め入ってきて、平和だった国が一変してしまう…!! 誰もが知る“あの童話”には続きがあった…! 750万超のアクセスを記録する伝説のWEB漫画、新生!! 『旦那が何を言っているかわからない件』『小森さんは断れない!』ほか数多くの連載を持つ漫画家・クール教信者が、デビュー以前から描き続けてきたファンタジー巨編!!
傑作ぞろいと言われる岡崎京子作品のなかでも、誰もが「代表作」と言い切る作品。90年代はじめの「都会」に生きる高校生たちの姿を描く。 <p> 河口にほど近く、広く、ゆっくりと澱む河。セイタカアワダチソウが茂るその河原で、いじめられっこの山田は、腐りゆく死体を発見する。「自分が生きてるのか死んでるのかいつもわからないでいるけど/この死体をみると勇気が出るんだ」。過食しては吐く行為を繰り返すモデルのこずえもまた、この死体を愛していた。ふたりは、いつも率直で、「かわいい」ハルナにだけは心を許している。山田を執拗にいじめ抜くハルナの恋人、一方通行の好意を山田に寄せる少女、父親のわからない子どもを妊娠するハルナの友人。それぞれに重い状況を抱えた高校生たちがからみ合いながら物語は進行する。そして、新たな死体が、ひとつ生まれる。 <p> 本書は、93年から94年にかけて雑誌「CUTiE」で連載され、94年6 月に単行本化されたものの愛蔵版である。発表当時から多くの若者の心をとらえ、何年経ってもその評価が揺らぐことはなく、新たな読者を獲得し続けている。もちろん「若者」であっても、共感できる人もいれば、できない人もいるはずだ。 <p> だがはっきりと言えるのは、本書が「読み物」としての興奮を存分に読者に与えてくれるものだということ。痛ましく、凄まじいこの物語に、きっちりと「おとしまえ」をつけて描き上げることのできる著者の圧倒的な力量には、誰もが魅せられるはずだ。(門倉紫麻)