誰にも言えない秘密があった。弟が女装をしていること。そんな弟をそういう意味で好きなこと。それから、弟の彼氏とセックスしてること――。弟が好きなのか弟の彼氏とのセックスが好きなのか、ニセモノみたいな恋人ごっこの繰り返しの中で、富士はだんだんと自分の気持ちがわからなくなっていた…。
女装する弟。 女装する弟に恋する兄。 誰にも知られず、ただ心の奥底に深く眠ってるはずだった兄の恋。 弟は兄の同級生の男の子と付き合い始めることから、兄の恋が動き始める。 かなり衝撃的な作品。 諸々欠けてる部分があって、ハッピーエンドに描かれてるけど、きっとハッピーエンドなんかじゃない気がしたりとかもあるけど、読了後、無性に切なくてたまらなくて、何度も何度も読み返したくなる作品でした。 ♪いつか願いが叶うとしたら 兄が歌うシーンが印象的です。 純粋に弟に恋してる顔で、歌う歌がまた、なんというか。切なくて、何度もそのシーンを見返す。 作者の当初予定のバッドエンドも読んでみたいなぁ。というか、もっと長編を読んでみたい。 設定とかもっと掘り下げて、描いて欲しい。 また、思い出して、読み返したくなった。 感情を言葉にしたり、連想、描写が上手いんだと思うんだ。 ♪いつか願いが叶うとしたら 最後の最後に選ぶ飲み物がまた、メロンソーダというね。
by Risys (65)以下の35篇が収録されています。 (1.死の占) (2.龍を渡らせた話) (3.自分に呪いをかけた女) (4.燃やされた指) (5.袋の中の三匹の犬) (6.妾にならなかった女) (7.かざりものをとれば) (8.運命の刀) (9.風変わりな裁き) (10.枕の中の髑髏) (11.小指を断った誓い) (12.現れた亡霊) (13.血のついた布) (14.春の夜の小枝の笞) (15.姑を殴りつけた嫁) (16.ある妓生の話) (17.男やもめの謀りごと) (18.乳房を差し出した女) (19.旅人と二人の夫人) (20.孝行者の息子と不孝者の嫁) (21.月経帯の話) (22.盗み見られた娘たち) (23.あだになった心) (24.三人の男を救った娘) (25.将棋の駒を煎じた薬) (26.袋に入れられた男) (27.孝行はしたけれど) (28.陰陽の形) (29.武運を呼んだ女) (30.色好みの官吏の話) (31.月下の美女) (32.頬を張られた大臣) (33.雨の雫を数えた娘) (34.恨の雨) (35.歳をとったら) 以上です。