イケオジ教授とキノコの魅惑の世界へようこそ!! 憧れの君とのめくるめくキャンパスライフを目指して入学した大学は「実学主義」をモットーとする日本有数の農業大学だった――! 新大学生の天谷は入学式の当日、不思議な女の子と奇妙なキノコ教授と出会ってしまい…? 食べて美味しい!見て可愛い!! 奇妙でキュートなキノコをめぐるアカデミックコメディ開幕!
きのこ、というと誰でも思うことは「山の中とかで見つけたきのこが食べられるか」だと思うのですが、それに対する、きのこの先生・三枝教授の返答はなるほど確かに!と思ったのですが、きのこ好きの間では定番ジョークなのですね。このジョークは、人に使いたくなります!是非中身をご覧ください。 他にもきのこの食べ方や、そもそもきのこは植物か、など、きのこの身近な疑問に三枝教授や、研究室の先輩達が優しく答えてくれるので、1巻で結構きのこに詳しくなれた気になれます。 主人公の新入生・天谷は、先生という人種が嫌い。そんな彼が、変人の三枝教授と出会い、さらにきのこに詳しい小学生の舞ちゃん、同級生、先輩達との出会いから、人として成長し、学びの門を開くことができるのか。彼のこれからの成長が楽しみな作品です。
by あうしぃ@カワイイマンガ (7)群ようこ、中島らも、神足祐司…。西原理恵子ほど、多くの作家やエッセイストと協業している漫画家はそういないだろう。そもそも表現者同士が同一の作品上で共存するのは難しいことのように思われるが、西原理恵子はその強烈さゆえに相手をさらに際だたせることができる希有な漫画家である。もう一方の表現者と全く別の次元から対象を語ることで、文章に意味の幅を与えてくれるのだ。 <p> 本書では『恨ミシュラン』 『鳥頭対談』など今まで文章とセットだった作品からマンガの部分だけを抜き出して集めている。そのため、すでに読んだことのある作品がそのなかに含まれている場合もあるだろう。しかし、不思議なことにそれらの作品とは明らかに異なった印象を本作から受ける。文章によって補われていた記憶とのギャップを楽しむことも可能だろう。 <p> 本書で西原理恵子の作品だけを読み返すと、彼女の描くキャラクターの濃さに改めて圧倒される。その濃さは、単なるデフォルメから生まれるものではなく、ふと現れるその人の「素」の部分をサイバラが敏感に読みとり、徹底的におかしく表現することによって生まれるもののように見える。その一番の対象は彼女自身であったりもするのだが。 <p> 作品を並べただけの単純な構成が、逆に読み手にいろいろな受け取り方を許してくれる。たとえそれが『サイバラ茸』…「サイバラだけ」というダジャレをやりたいがための本だったとしても。(大脇太一)