1995年から2002年にかけて「ビッグコミックオリジナル」誌上で連載され大反響をよんだ『MONSTER』に関するノンフィクション「風」読みものである。2000年のある医院での惨殺事件を発端に、ヴェルナー・ヴェーバーというジャーナリストがヨハン・リーベルト事件の謎を「取材」する、という体裁で、現地の写真や資料を差しはさみながら進行していく。もちろん答えは明白であるのだが、最後まで本書がフィクションなのかノンフィクションなのか、はっきりと記述されることはない。 ヴェーバーの取材をうけ、エヴァや、ルンゲ警部といったあの面々の口からさまざまな真実が語られていく。「顔写真に関しては、撮影を固辞する人が大多数を占めたため、インタビュー後、わたしの記憶にある彼らのスケッチを載せることで代用した」とあるように、スケッチ風に生き生きと彼らが描かれているのはファンにはうれしいところ。
老眼鏡紳士がおもてなしする、至福のリストランテへようこそ――。大好評『リストランテ・パラディーゾ』の外伝的シリーズ、待望の第1巻!老紳士たちが織り成す、優しく心に染み入る、ハートフルストーリー。イタリア、ローマ市街にあるリストランテ「カゼッタ・デッロルソ」は、マダムの趣味で、従業員はすべて老眼鏡紳士というちょっと風変わりなお店。老紳士たちのおもてなしが人気をを集め、日々女性たちのハートを虜にしています。このお店で働くのは、優しくて気弱なカメリエーレ長のクラウディオ、小言が多くめったに笑顔を見せないルチアーノ、陽気なムードメーカーのヴィート、もぐホッペが愛らしいソムリエのジジ、男らしく豪気なシェフのテオ……。魅力と色気あふれるリストランテの住人たちと、そこで出会う客たちとの人間模様。優しくて切なくてあたたかい、絆の物語です。
――これは、救えなかった「未来」の物語。 2010年11月、β世界線――そこは「彼女」を救うことを諦めてしまった世界線。もう一人の「彼女」との邂逅から、再び運命の歯車が動き出す――。「シュタインズ・ゲート」の正統続編コミカライズ始動!!
ゲーム"シュタインズ・ゲート"の2作目のコミカライズ。 まゆりは助かったが紅莉栖はいない、β世界線を選んでしまった、IFのストーリーです。 牧瀬紅莉栖は死に、岡部倫太郎は鳳凰院凶真を封印し、そして阿万音鈴羽は来る大戦を避けるべく苦悩し続けている、そんな世界が舞台です。 シュタインズ・ゲート本編は知っていることが前提となるため、本作からだと楽しめないです。 また、本編視聴済みであれば知っている通り、β世界線は悪夢のような未来が運命付られており、どんなに頑張ってもバッドエンドであることが分かっています。 ですが、シュタインズ・ゲートとは異なるこの世界線で決定的に異なるできごとに関する伏線回収があり、結果、シュタインズ・ゲートに至るまでの"0"への物語となっています。 ごく平凡な大学生としての生活をしていた岡部は、レスキネン教授のセミナーで、紅莉栖を知る研究員「比屋定 真帆」と知り合う。 彼女は、紅莉栖の記憶をベースにした人工知能「アマデウス」を研究しており、岡部はそのテスターとなる。 仮想の牧瀬紅莉栖との交流の中で、過去に諦めてしまった世界線の紅莉栖を思い、岡部は自責の念に駆られ続けるのですが、突然訪れたリーディングシュタイナーにより、何か大きな組織による世界の変革を感じ取る、という展開です。 序盤は良かったのですが、正直なところ途中から意味がよくわからなくなりました。 世界線の変動を起こしていたのは誰か、とか、作中、岡部倫太郎は一度未来へ行くのですが、なぜ未来へ行ってしまったのか、またどうやって戻ってきたのかなど。 また、ルカ子とフェイリスの存在感が薄れてきたのも残念でした。 彼女らの本作内での役割がぼやけていて、濃いキャラなのにいてもいなくてもいいような感じになってしまっています。 ラストはすごく良かった。「そう繋がるのか!」と感動しました。 それだけで読む価値はありますが、ストーリー部分は1回では把握が難しいです。 ゲームかアニメで振り返ろうと思います。
by うにたべたい (528)「江戸の三甚内(さんじんない)」高坂甚内・鳶沢甚内・庄司甚内の物語。関ヶ原の戦いから3年が経過した慶長8年(西暦1603年)大久保長安は群盗風魔党を打倒すべく、希代の盗賊として名を馳せる高坂甚内を呼び寄せる。甚内たちと風魔一族の壮絶なる闘いが、今幕を開ける!!