ヒノデ さんのレビュー

67

4.2

22巻まで読みました

「ワンパンマン」という漫画を読んだ。

この漫画の世界には、多くのヒーローが存在する。

主人公である「サイタマ」も、そのうちの一人だ。

しかし、ヒーローである彼にも悩みがあった。

それは強すぎることだ。

主人公なら強くて当然だろ?って

いや、そういう次元じゃないの。

きっと、麦わら帽子被った海賊も、髪色一瞬で変わるかめはめ波BOYも残念ながら勝負にならない。

どんな怪人と出会してもワンパンチで戦いは終了。

だから彼は悩んでる。


少年漫画といえば、接戦の果てに強敵に打ち勝つことが醍醐味でもある。

けれど、本作は異例だ。

本作をまだ手に取ったことがない方は、ここまで聞いて楽しめるか不安かもしれない。

でも大丈夫。

「ワンパンマン」は、ちゃんと面白い。


本作は例えるならばオリンピックの100mで皆が接戦を繰り広げる中、一人だけ100mを2秒で走る切るやつがいるようなものだ。

他の選手の努力や挫折などのバックボーンを丁寧に映したドキュメンタリー番組を観ているのに、肝心のオリンピックの100mの映像が流れると隣のレーンの関係ない選手が2秒で走り切る。

そんなの見たらシュールで笑っちゃうでしょ?

ワンパンマンはそういう漫画。

ワンパンマン

レビュー(1267)件

既刊28巻

3.9

2巻まで読みました

BADONという漫画を読んだ。

こちらは、僕が大好きな作家(オノ・ナツメさん)のコミック。

ACCA13区監察課と舞台が一致している本作だが、全く別の世界観の物語になっている。

かつて、それぞれ罪を犯した四人の男は刑務所で出会う。

そこで意気投合した彼らは、罪を償い釈放された後は首都バードンで高級煙草屋を営むことを誓う。

そして、ついに刑期を満了した四人の男は同じ夢に向かって歩み始める、、、。


気づけば僕は、本作の様に大人達を主人公にした物語を好むようになっていた。

昔は、どんな物語を手に取っても自分より歳上の人間が主人公として活躍していた。

だからこそ当たり前の様に未来に期待していた。

けれど今や彼らは歳下だ。

数多の主人公達の歳上となった僕の人生も悪くない。
それなりに気に入ってもいる。

とはいえ、これから先の未来はどうだろう?と思うこともある。

そうなった時、歳上が活躍する物語は救いだ。

さながらバイブルだ。

もういい加減わかってきた。

いつも正しく生き続けるなんて無理だ。
大小は様々だが過ちは人生につきものだ。

だからせめて、反省や改善を繰り返して自分なりに正しいと思う方向に歩いていける渋い大人になりたいと本作を読んで思った。

BADON

レビュー(43)件

既刊7巻

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