おとりよせ王子飯田好実

高瀬志帆

3.46

2238

発刊:2011.11.19 〜

完結・全7巻

『おとりよせ王子飯田好実(1)』巻の書影
『おとりよせ王子飯田好実(2)』巻の書影
『おとりよせ王子飯田好実(3)』巻の書影
『おとりよせ王子飯田好実(4)』巻の書影
『おとりよせ王子飯田好実(5)』巻の書影
『おとりよせ王子飯田好実(6)』巻の書影
『おとりよせ王子飯田好実(7)』巻の書影
こーのしんさん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.46

49件の評価

4.0

7巻まで読みました

全国各地の"お取り寄せ"をテーマにした作品。
一話完結型で、1話につき1つのお取り寄せを題材にストーリーを展開する構成になっています。
主人公「飯田好実」はとある中小のSE企業に務めるエンジニアで、与えられた仕事はこなすものの人付き合いが悪く、定時後はまっすぐ帰宅し、自分だけの時間を大切にする性格です。
彼の趣味が全国各地からお取り寄せをするグルメを堪能することで、避けられない人言関係や仕事に翻弄されながらも自分だけの至福のときを楽しむ日々を描いたものとなっています。

作中ストーリーの進展はほとんどなく、登場人物が増えたりキャラクターのバックボーンが語られる程度です。
大体は、家に届いたお取り寄せを飯田好実が一人で楽しむだけの回となっています。
本作の主役は毎話語られるお取り寄せ品と飯田好実によって語られる薀蓄で、お取り寄せ品の素晴らしさ、食感、味、見た目の美しさや、モノによっては開発経緯などが熱く語られます。
お取り寄せ品は実在のもので、巻末にはお問合せ先情報が記載されており、実際に取り寄せることも可能です。
また、作中、飯田好実はお取り寄せ品の感想をTwitterに投稿しますが、このアカウントも実在しているようで、リアタイで読んでいた方は併せて楽しむことができたようです。
実質、お取り寄せ品を題材にしたグルメ漫画で、読んでいると同じものが食べたくなります。
名産品の宣伝効果はすごくあったんじゃないかなと思いました。

なお、序盤で描き慣れていなかったためか、最初2巻くらいは微妙に感じました。
主人公は仕事に対して情熱が感じられず、同僚とのコミュニケーションも不全で、一緒の職場にいたら困るタイプで、そんなやつがお取り寄せ品を手にしたときだけ、一人で騒ぎ、踊るので、そんな姿は、見ていて不快に感じるところもありました。
ペラペラと薀蓄を並べてますが、これ全部独り言なんだよね?と思うと普通に不気味というか、不自然な感じを受けました。
ただ、3巻くらいかな、からは主人公の会社でのポジションも確立してきて、ただの困ったちゃんではないということがわかってきたからでしょうか、展開が自然に感じてきました。
最初の方もお取り寄せ品自体はよく描けているのですが、序盤主人公に嫌悪を感じた場合、3巻くらいまでは読んでみるのとをおすすめします。

最終回は、最終回らしくない終わり方でした。
私も完結していたのに気づかなかったです。続刊がなかなか出ないなーと思っていたら終わっていたという。
いつでも続けられそうな感じなので、続きがあるといいなぁと思います。

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