サムライうさぎ

福島鉄平

3.24

1726

発刊:2007.07.04 〜

完結・全8巻

『サムライうさぎ(1)』巻の書影
『サムライうさぎ(2)』巻の書影
『サムライうさぎ(3)』巻の書影
『サムライうさぎ(4)』巻の書影
『サムライうさぎ(5)』巻の書影
『サムライうさぎ(6)』巻の書影
『サムライうさぎ(7)』巻の書影
『サムライうさぎ(8)』巻の書影
うにたべたいさんが読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.24

32件の評価

4.3

8巻まで読みました

週刊少年ジャンプで連載していた福島鉄平氏の連載作品としてはデビュー作。全8巻。
ラストは打ち切りの憂き目にあい、中途半端なところで終了していますが、打ち切り作品なのに今尚、名作として名前が挙がることが多いという稀有な作品です。

ジャンプ漫画には珍しい時代劇で、主人公は下級武士の「宇田川伍助」。
彼は数えで15歳で、これまたジャンプにしては珍しい既婚者です。
縦割りの武士社会で、出過ぎぬよう落ちこぼれぬよう気を使いながら生きてきた伍助は、それでも剣の世界では実力がモノを言うと修行にはげんでいた。
だが、ある日、己の剣術すらも出世の踏み台として使われているという現実に気づき絶望する。
そんな折、妻「志乃」の言葉に救われ、くだらない見栄や体面から、ウサギのように飛び出して天下一の剣術道場を開く決意をするという内容です。
時代劇ですが、時代考証はざっくばらんで、歴史上の出来事や人物と絡めた展開もありません。
序盤は伍助の開いた剣道場の門弟となった個性的なメンバーの個別のストーリーとなっていて、それぞれのストーリーを伍助が悩みながら不器用ながらに、妻の助けも借りて解決する、ほっこりとした展開となっています。

ただ、中盤以降はテコ入れにあったのか、徐々にバトル展開にシフトしてきます。
後期、メンバーそれぞれに専用の武具を与えられた辺りからは完全にバトルマンガとなってしまいます。
序盤は伍助の独白のような形でストーリーが綴られていて、ギャグともバトルともつかないオリジナリティのある独特な雰囲気の作品であり、そこが魅力でした。
ただ、バトルにシフトしてからも基本的な雰囲気は変わらないため、最後まで楽しく読めましたが、やはり序盤の展開を保てなかったのが残念に感じます。
ドラマ性を重視するマンガは、週刊少年ジャンプには難しかったのでしょうか。

ちなみに作者の福島鉄平氏は、現在、魔法少女になってしまった11才少年を主人公にしたHENTAIマンガを執筆中。
方向展開の向け先が凄くてびっくりです。
これはこれで興味を唆られるものがありますけどね。

1

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