この漫画のレビュー

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3.0
2.0
1.0
3.42

131件の評価

4.5

15巻まで読みました

童顔で中学生みたいに見える生活安全課少年係の刑事「柴田竹虎」が主人公の刑事マンガ。
少年たちによる凶悪犯罪を、それでも更生する心を信じ、救っていくストーリーになっています。
作者は"サイコメトラーEIJI"、"クニミツの政"と同じ原作:安童夕馬、作画:朝基まさしです。
このコンビのマンガはクロスオーバーすることが多いですが、本作はそういう意味では独立した作品です(しいていえばコスプレマニアのみっちゃんらしき人物が登場するくらい)。

少年犯罪といっても覚せい剤売買、性犯罪、ネズミ講など、厳重注意で済まされないレベルの犯罪が扱われていて、不運より大人の犯罪の被害者となる展開も多く、果ては虐待、殺人、強姦など、描かれるエピソードは結構エグいです。
罪のない子供が被害に遭ったり、あるいは集団心理で自覚がないまま犯罪行為に加担してしまった子供たちを救うために柴田竹虎とその仲間たちが走り回る展開となっており、勧善懲悪で涙腺に訴える内容でした。
ただ、事件は解決しても、受けた心の傷であったり、被害を受けた事実は消えてなくならないわけで、そういった意味で後味は決して良くないですが、最終回だけは良かったです。
ご都合主義的でしたが、最後は非常にスッキリした終わり方でした。

展開が進むにつれて登場人物は増えるのですが、割と準レギュラーであっても殺したり、犯罪に手を染めたり、酷い目にあったりします。
人の思惑が重なり合い、意外な人物が犯人として登場することも多く、サスペンスマンガ的な即面もあります。
とても許せない凶悪犯罪の犯人の姿が意外な人物であったりするなど、先の展開が気になる作品でした。
面白かったですが、シバトラが過去トラブルがあった"仁木"が高校襲撃をしでかしてしまった理由が語られないなど、未回収の伏線があったのが気になりました。
描ききれなかったのか、打ち切りに近い終わり方だったのでしょうか。
ただそれであっても、スピード感があり、読みやすい名作と思います。

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