真説ザ・ワールド・イズ・マイン

新井英樹

4.16

4337

発刊:2006.08.31 〜

完結・全5巻

『真説ザ・ワールド・イズ・マイン(1)』巻の書影
『真説ザ・ワールド・イズ・マイン(2)』巻の書影
『真説ザ・ワールド・イズ・マイン(3)』巻の書影
『真説ザ・ワールド・イズ・マイン(4)』巻の書影
『真説ザ・ワールド・イズ・マイン(5)』巻の書影
優しい歌さん、他2人が読んでいます

この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
4.16

84件の評価

5.0

5巻まで読みました

まず最初に、生半可な気持ちで読むべき作品じゃないです。
エログロ鬱胸糞が全開です。
下手をすると吐き気すら催すかもしれません。
そもそも全5巻ですが1冊あたり600ページ弱の大ボリュームなので、かなりの忍耐力が必要。
読んでる途中は上下左右の感覚がおかしくなる。終始鈍器でぶん殴られてるみたい。
それくらい心にズシンとくる。

内容としては冒頭の通り、エログロ鬱胸糞がオンパレード。救いなんて四方見渡してもどこにもありませんでした。
そういった作品が好きでひとつの娯楽としてよく読みますが、本作はそれらを全て凌駕します。「20世紀最凶の衝撃作」とインタビュー冒頭にありますが、個人的に今なお本作が最凶のトップを走っているかも。

モン・トシの荒唐無稽な爆弾テロに無差別殺人、直径8mを超すバケモノ級の生物ヒグマドン。どれもフィクションなのに物凄くリアリティがあります。これでもかとうるさいくらいのセリフ量や街の描き込み。
これは巻頭のインタビューやこぼれ話にもありますが、緻密な取材や編集のなせる技ですね。
リアリティが過ぎて、エログロサイコ描写が最高に光る。マリアの友人、ユリカンの演説、このあたりが痺れました。
本作を読んだ後は、もはや他のどの作品を読んでもモントシを越える強烈なキャラクターは出てこないと思います。

凄まじい作品でした。

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