この漫画のレビュー

5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
3.52

42件の評価

4.2

18巻まで読みました

1983年から週刊少年ジャンプ連載していた犬が主役の少年マンガ。
連載期間はおよそ4年で、全18巻ほどですが、続編やスピンオフ作品が多く出ていて、現在も関連作品が連載中です。
また、アニメも人気があり、週刊少年ジャンプの一時代を支えた一作と言って差し支えないと思います。

東北辺りの山麓がモデルと思われる二子峠が舞台です。
スキー場のある雪山に住む少年「大輔」が序盤の主人公。
村民に"竹田のじっさま"と呼ばれる巨漢のマタギ「竹田五兵衛」は、愛犬「リキ」と共に、その地に出るヒグマほどの体躯がある凶暴な大熊「赤カブト」打倒に燃えていました。
観光客の大学生を食い殺した赤カブトを追って、竹田五兵衛はリキと共に赤カブトを追い詰めるが、戦いの末致命傷を負い、リキと共に雪山に閉じ込められる。
時を同じくして、大輔の家ではリキの子供が生まれる。
その中には良質な熊犬とされている虎毛の秋田犬が誕生していた、という展開です。

序盤は、人里に降りた熊の恐ろしさと、それと戦うマタギと熊犬の戦いが描かれますが、数話ほどで犬がメインのストーリーにシフトします。
犬同士が犬語で会話する描写が行われ、赤カブト打倒のために集まった犬の軍団・奥羽軍の一員として、リキの子「銀」が駆け回る展開となり、以降は人間がほとんど登場しなくなります。
全国を行脚し、日本中の男といえる犬をスカウトして赤カブトを退治する桃太郎のようなストーリーですね。
ただ、途中から必殺技や忍びの技を使うなど、登場人物が犬のバトル漫画となっていきます。
序盤の『熊嵐』のような感じは中盤以降はなくなり、雰囲気が結構変わります。
個人的には序盤の雰囲気のほうが好みだったので、バトルにシフトしたのは残念な感じがしました。

また、赤カブト編が終わり、銀の必殺技"絶・天狼抜刀牙"の秘密を持った犬たち「天狼星八犬士」が登場する八犬士編が開始され、登場キャラクターは犬ですが、完全に男たちの熱いバトル漫画となります。
犬ではありますが、101匹のワンちゃん達が大行進するような内容ではなく、回転しながら喉笛に食らいつき血しぶきを上げてぶつかり合う作品となるので、個人的には少し驚きました。

登場キャラのメインが犬のため、一部の特徴的なキャラを除いて見分けがつきにくいのも難点です。
また、結構話も複雑で読みづらさを感じる場面があります。
ただ、各犬にエピソードがあり、キャラクターは特徴的で、良作だったと思います。
あとどの犬も、シリアスなシーンであっても口の横をぺろりと舐める仕草をしていることがあり、犬っぽい可愛い感じがお気に入りです。

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