名作の気配

内容はタイトル通りですね。ブラックな労働環境で働くOLの自宅に、家出したワケあり女子高生が居候するストーリーです。  可愛らしい絵柄、百合展開、年上なのに疲れから少々(?)だらしがない社畜さんこと“ナルさん”と、年下なのにしっかり者で家事万能な家出少女こと“ユキちゃん”の関係性など、きらら作品らしい萌え要素満載ですが、この作品はそれだけではありません。ナルさんはユキちゃんがいるからこそキツイ仕事でも頑張ることができるし、ユキちゃんはナルさんの優しさに守られているからこそ笑顔で穏やかに過ごすことができる。厳しい現代社会の中、2人の女性が互いに支え合って生きて行く姿を描く――そんな重いテーマも含んだ内容となっています。  気になるのはユキちゃんの家出の理由ですね。第1話の時点で既に同居した状態から始まっており、「何故2人が一緒に暮らすことになったのか?」という部分がまだ明かされていません。断片的な情報だけですね。そして1巻巻末では、これから2人を引き裂く様なシリアス展開が待っていることが示唆されています。  決して暗い作品ではなく、大半のシーンが可愛い女の子たちの幸せな日常です。しかし、その日常がいつ壊れてもおかしくない危ういバランスの上に成り立っていることがずっと片隅に残っていて、不思議な魅力を放っています。非常に続きが気になる作品ですね。

レビューへのコメント