家にいる時はお酒を飲んでばかりのダメ人間の社畜のナルさん。 ナルさんが好きだけど素直に好意を表現できないクーデレな家出少女のユキちゃん。 そんな2人を時にコミカルに、時にはシリアスに、現代社会に生きる辛さを適度に交えて表現しているオレンジピールのチョコレートのようなほろ苦く甘い作品です。 「社畜」と「家出少女」、世間の荒波に揉まれて辛い思いをしている「大人の女性」と「年端もいかない少女」が肩を寄せ合って生きている儚さが胸に刺さります。 ナルさんは家ではユキちゃんに甘えてお酒ばかり飲んでるダメ人間っぽく見えてしまいますが、ユキちゃんの見えないところでは立派に大人としての責務を果たしているところがギャップ萌えです。 ユキちゃんはナルさんの事が好きで信頼している一方、時にはツンとした冷たい態度を取ってしまう事もあります。 ゲラゲラと笑える作品ではないかもしれません。 ただ、タツノコッソ先生の稀有なギャグセンスにクスリと笑ってしまう事は請け合いです。 キャラクターがかわいくて魅力的なのはもちろんですが、ストーリーもよく練られていて歯ごたえがしっかりあって、単なる萌え漫画ではありません。 いわゆるあるある物の一種かもしれません。 「毎晩遅くまで仕事をして頑張っている」「家族と上手くいってない」「毎日生きるのが辛い」 そんな人に読んでもらいたい作品です。 きらら作品特有のゆるふわっとしたテイストにビターなショコラを添えた一品、是非ご賞味ください。

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