今の仕事に悩んでないか!?転職を考えているなら……そのときこそが人生の転機だ!!龍山高校英語教師・井野真々子(いの・ままこ)は、転職代理人の海老沢康生(えびさわ・やすお)と出会った。そして、彼の話にひかれ転職を決意、選んだ職業は、海老沢と同じく転職代理人!!メディアに騙されるな、イメージに惑わされるな。これは社会人のための“ドラゴン桜”だ!
ドラゴン桜で登場した龍山高校の英語教師「井野真々子」が主人公。 教師からの転職を考えた井野は、「桜木健二」に転職代理人「海老沢康生」を紹介される。 アドバイスを聞いた結果転職を諦めかけるが、海老沢の進めより、海老澤の所属する会社・ライフパートナーで、転職代理人として働き始めるというストーリーです。 "ドラゴン桜"では、落ちこぼれつつある生徒を様々な受験テクニックで東大合格に導く受験生に向けた内容でしたが、本作のターゲットは就労中の大人となっており、転職を主なテーマにして社会的価値を高める方法、成功する為の考え方を指南する内容となります。 前作では東大合格という明確なゴールに向けていましたが、本作は基本的にはライフパートナーへ転職相談に訪れる顧客を通して学ぶパターンとなっています。 仕事がターゲットなので、そのゴールというとリタイアになるわけで、本作ラストは井野が自分のやるべき仕事を見据えたことで終幕です。 私は仕事に差したる情熱もない、持つ気も無いので、ペラペラめくって読んでましたが、意識の高い人には具体的な数字があって、実践的でわかりやすいことが描かれているので、自己啓発書とか好んで読む方は好きなんじゃないかなと思います。 見出しだけ書くなら「人の価値は市場が決める」とか「もっとも年収の高いのが転職0回の人」、「転職はリセットではなく人生のチューニング」など。 また、マスコミが伝える社会のデータの嘘についても多く取り上げられていて、転職を考える人にもそうでない人にも為になる内容だと思います。 マンガとしても普通に面白く、先の展開が気になる作品でした。 また、ドラゴン桜と違い、作画も安定していると思います。 氏は企業や株式投資、就活を題材にしたマンガも描いています。 これまで興味のない分野でしたが、読んでみいという気にさせてくれます。
by うにたべたい (528)会長に就任した島耕作。業界への利益誘導を目的とする経済連から距離を置き、個人加盟で国益のために活動する経済交友会を中心に「財界活動」をおこなうことにした。島が尽力するのは、日本の「農業問題」。食糧自給率と国内の雇用を確保するため、新たな農業モデルの確立を決意する。会長となり、会社という枠に縛られずに活動する島の舞台は全世界。日本の国益を背負って、より大きなステージで島耕作は活躍する。
株式企業の会長を主人公に据えた珍しい作品です。 『島耕作シリーズ』としては七作目で、"社長島耕作"の直接の続きとなります。 内容は前作に引き続いて真面目でファンタジー色はなく、タイトル通り、"会長"という仕事をこなす島耕作の日々が描かれています。 そもそも"会長"という役職は、社長までとは違い、組織によって役割が異なります。 会長の仕事内容なんて、正直なところイメージすらついてなかったのですが、本作の会長は、一般的な日本企業の会長職となっているようです。 本作の"会長"が、どの会社の"会長"とも同義であるとは思いませんが、一つの会長の姿、会長の仕事内容として、勉強になりました。 ちなみに、本作で会長は社長の上位に置かれた職制となっており、社長を退いた方が会長のポストにシフトするようです。 会長は、企業経営に注力する社長をサポートする役割となっていて、実務を行う社長に代わり対外的な活動がメインとなっています。 本作の島耕作も、活動内容は経済連や、幅広い分野での視察がメインで、TECOTの事業促進のため、また日本経済を発展させるために働いています。 社長に国分圭太郎を据え、自分は会長となった島耕作の、相変わらず多忙な日々が描かれます。 "会長"なので、カスタマー向けのトラブル対応等、実務に忙殺されるシーンはなく、在任期間は会社の不祥事で頭を下げるようなシーンもないです。 大勢のサラリーマンが胃を痛めながら対応しているような業務は描かれないので、ビジネスマンのバイブル的意味合いは低くなってるかなと思います。 ただ、農業、漁業、エネルギー問題、酒造り、ゲノム編集から岩手のILC推進計画まで、幅広い分野を学習し、事業計画に組み込もうと目をランランとさせる島耕作の活力は衰えを感じさせませんでした。 事業だけではなく、本作では総理大臣とコネクションを持ち、経済連に加入し、日本経済再生をすべく財界活動も行います。 各業界の問題点、課題点を学び、ビジネスチャンスに切り込む内容でした。 これまでの島耕作の活躍を楽しめた方は、引き続き楽しめると思います。 本作では過去に登場したキャラクターのその後が登場したのも特徴的でした。 樫村の息子やチャコママ、三郎丸と結婚後の高市千鶴、退職後の今野輝常等が再登場し、明るい話ばかりではなかったですが、懐かしさを感じました。 また、学生島耕作で学生運動にのめり込んでいた東北沢が登場します。 本作から読む方はいないと思いますが、"学生島耕作"も含め読んでいた方が楽しめると思います。 ただ、政治的な内容が多く、作者の思想が若干感じられます。 私は例によってですが、政経部分は理解が追いつかず、読み飛ばしながら読んでました。 ILCは未来的な建造施設が好きなので興味を持って読んでましたが、政治部分は議論がある様子ですね。 そのため、読む場合、鵜呑みにせず、一意見として受け止めることをおすすめします。 ラストは、とある事情から相談役の万亀健太郎が退陣、自身が相談役、国分が社長に就任します。 新社長は伏線なく登場した気がしましたが、スピンオフが先に出ていたらしいです。 次回作は"相談役島耕作"ですが、相談役の仕事内容とか想像もできないので、引き続き楽しみです。
by うにたべたい (528)取締役に就任し、忙しい日々を送る島耕作。大町久美子との再会や、今野の退職、高市の結婚など、周囲の状況はどんどん変化していく。そして、九州での生活に別れを告げ、島耕作は中国・上海へ赴任することに。巨大マーケットにして、生産国としても発展途上の超大国・中国で、島耕作の新たなビジネスが始まる!!